バスケのみかた

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Bリーグ 2019-2020シーズン終了について

Bリーグ 2019-2020シーズン終了についてのイメージ


Bリーグ公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ)は新型コロナウイルス感染症(以下 新型コロナウイルス)の感染拡大を懸念し、2019-2020シーズンの残り試合を全て中止すると発表されました。

選手をはじめチームスタッフ、観客の健康を第一に考えた判断だと思いますし、発表されたリリースからも苦渋の決断であることが伝わってきます。

なぜ中止にしなければいけなかったのか

新型コロナウイルスについては、説明不要かもしれませんが、下記の引用を確認ください。

これまでに、人に感染する「コロナウイルス」は、7種類見つかっており、その中の一つが、昨年12月以降に問題となっている、いわゆる「新型コロナウイルスSARS-CoV2)」です。 このうち、4種類のウイルスは、一般の風邪の原因の10~15%(流行期は35%)を占め、多くは軽症です。残りの2種類のウイルスは、2002年に発生した「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や2012年以降発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」です。 コロナウイルスはあらゆる動物に感染しますが、種類の違う他の動物に感染することは稀です。また、アルコール消毒(70%)などで感染力を失うことが知られています。

 出典:厚生労働省ホームページ

国内外問わず世界中で猛威を振るい、多くの人命を奪っているのが現状です。そして2020年3月現在まだワクチンはもちろん薬の開発もできていない状況です。影響は経済活動にまで波及し、一部の都市ではロックダウン(都市封鎖)が行われ、外出に制限をかけられている国もあるくらいです。2020年2月ごろから徐々にエンターテイメント業界にも影響が出始め、例外なくBリーグのゲーム開催も検討されることになりました。

厚生労働省と政府は3つの「密」を避けるよう提言しています。「密閉空間」「密集場所」「密接場面」です。まず影響を受けたのがコンサートなどのライブ関係。会場の状況や人の集め方、声を大きく発生しがちなことなど、3つの密を作りやすく、現に集団感染(クラスター)を発生させてしました。そしてこの流れは飲食業界へも影響を与え、今では多くの経済活動に対して厳しい決断を迫ってきています。

Bリーグはいくつかの段階を経て中止を決断しています。

  • 2月21日:新型コロナウイルス感染対策・予防の実施と観客への注意喚起(体調悪い人は来場を控えるようメッセージ)
  • 2月26日:2月28日から3月11日までのゲームを開催延期を発表
  • 3月11日:3月14日から4月1日までのゲームを無観客開催を発表
  • 3月14日:川崎ブレイブサンダースレバンガ北海道の試合中止を発表(選手の発熱を確認)
  • 3月15日:千葉ジェッツ 対宇都宮ブレックスの試合中止を発表(審判員の発熱を確認)
  • 3月25日:3月21日から4月1日までのゲームの中止(延期していたゲーム含め)を発表
  • 3月27日:全試合中止を発表

上記のスケジュールを見るだけでも、選手・チームスタッフの苦労は計り知れません。

バスケットボールがすべてではない

選手はもちろん人間です。風邪をひくときもあるし、頭痛がする日だってあります。私達と同じように新型コロナウイルスの猛威に脅かされる日々を送っているのです。プロのバスケットボール選手として、道端で会ったらサインしてくれたり、写真を撮ってくれる選手もいるかもしれません。これはプロ選手としての活動の一部です。大げさに言えば仕事の一部です。私達がいつも決まった時間に出社したり、待ち合わせして打ち合わせを行うように、彼らも私達と接してくれる「ファンサービス」をしてくれているのです。しかし、新型コロナウイルスという感染症を前にしたとき、こういった活動はかなり危険な作業になります。もし選手が感染してしまうと、家で待っている家族に感染をさせてしまう、チームスタッフに感染させてしまう、そんな恐れがあります。つまり私達と同じなのです。

人間仕事だけがすべてではありません。
大事にしなければいけないものを前にした時に、バスケットボールは最優先の選択肢ではないのです。
大事なのは家族であり、となりにいるひとであり、なにより自分自身なのです。

3つの密が揃わなければゲームできる!?

リーグの判断は「中止」でした。選手、クラブ、ファンの皆さまの心身の健康を最優先に考える、とリリースでも発表しています。これはビジネス(仕事)から生存へ大きく舵を切った決断です。感染しなければいい、予防すればいいだけだ、などという答えもあるかもしれませんが、万が一感染者を出してしまい、重篤患者を生み出してしまうようなことはあってはいけません。しかし、ゲームを実施しないことによる損害は甚大です。毎年オフシーズンにB1・B2ライセンスの発行のタイミングで経営状況などが公表されます。毎年思いますが、充実した資金のあるチームは皆無ですどこも厳しいなかで頑張っているのです。ここに新型コロナウイルス影響でゲームが中止になることは、チーム経営に影響を及ぼします。しかし、リーグは中止を発表し全チームがそれに従いました。それだけ逼迫しているのです。

ゲームがないなんて寂しすぎる!

無観客試合のタイミングで「B.LEAGUE EVERYWHERE」が発表されました。これはBリーグがどこでも楽しめる企画(ソフトバンク提供)でバスケットLIVEから無料でゲームが観れるという、Bリーグ ロスなひとには最高にうれしい企画。そしてBリーグを観たことないというひとにはきっかけになるような企画がはじまっています。


ANYTIME B.LEAGUE EVERYWHERE

出典:YoutubeB.LEAGUE

ほかにもグッズ販売や公式アプリなどいろいろなコンテンツがあるので、楽しんでください!

この試練はBリーグだけじゃない

いまやプロスポーツの興行はほぼ全ては無観客または延期・中止を決定しています。海外ではNBAの中断、セリエAなど主要な海外サッカーリーグも中断中。しかし、各リーグの選手たちは一様に外出の自粛や自身の安全を訴えています。これは地球規模で新型コロナウイルスに立ち向かっている証拠です。この後も発展途上国への蔓延も懸念され、経済活動の遅れからくる厳しい経済動向にも注目が集まります。しかし、まずはご自身、そしてとなりにいるひと、家族の安全を第一にして、この難局を乗り越えましょう。来シーズンが無事に迎えられることを心から願っています。

 

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