バスケのみかた

バスケットボールを様々な視点で紹介します

バスケットボールのゴールについて

バスケットボールのゴールについてのイメージ

 

 

バスケットボールのゴールってすごく高い位置にありますよね。そしてリングの大きさも小さいと思いませんか。よくあの中にボールをいれるなぁ、なんて思ったりもします。では基本的なゴールの情報と、ゴールにまつわるお話をお届けます。

バスケットボールのゴールの基礎情報

リングまでの高さは3m5cm(3050mm)でリングのサイズは約45cm(450mm)。中学生以上の男子バスケットボールのボールサイズが7号なので74.9~78cm(749mm〜780mm)、直径は約24.5cm(250mm)ということなのでボール半分以下のリングへボールを入れていることになりますね。ちなみに日本の小学生、いわゆるミニバス世代までは低いゴールを使用します(近所の小学校の校庭にあるのはそれです)。高さは260cm(2600mm)でリングは同じものになります。

2メートルを超える大男があのリングにボールを叩き込み、時にぶら下がったりする姿を見るとよく耐えられるな、と思います。ここには歴史があります。
やはり昔はダンクをしたとしても、ヒョイっと入れ込む程度のやさしいもの。それが時代の変化に連れて、体も大きくなりエンターテイメント性も加速する。そうすると必然的に派手なプレイの延長戦としてダンクの発展もすすみました。今ではNBAはもちろんBリーグの試合、国際試合などの会場で見るバスケットボールのゴールは大変丈夫で、リングには大男がダンクしても大丈夫なクッショニング機構が入っています。

ちなみにNBAでも過去にゴールが壊れるダンクというものがありましたので以下に動画をつけておきますね。


Shaquille O'Neal's Top 10 Magic Plays

(出典:YoutubeNBA)※該当部分は5位/1:40くらいから。

ゴールにまつわるあれこれ

ゴールは高いところにある。ただそれだけのこと、ですが奥は深い。本当に深いのです。バスケットボールのゴールが高い位置にあるおかげで、いくつかルールがあります。例えばゴールより高い位置でボールを扱うルール「ゴールテンディング」です。

ゴールテンディングとはシュートされたボールが最高到達点を超えて落ちている最中に触れてしまうと発生するバイオレーションです。ダンクができるような選手であればゴールに向かってきたシュートをジャンプして手で弾いてしまうことができますよね。これではゲームが成立しませんので、ルールができたのです。もちろんリングに入るボールを下からつついて弾き出す行為もダメですよ。

なお、このあたりのルールを逆手に取ったといえるのは「フローターシュート」です。名作マンガ「スラムダンク」で山王工業の沢北が桜木に対してフローターシュートを成功させ、桜木から「へなちょこシュート」なんていわれてました(へなちょこシュートで検索してください!)。そんなプレイが生まれるところにも、バスケットボールの進化のおもしろさがありますね。

たかがゴール、されどゴール

まだまだあります。ゴールが高い故に、誰でもできるわけじゃない「ダンクシュート」にみんな魅了されるのです。ゲーム中に行われるダンクをイベント化してエンターテイメントに昇華させたのが「ダンクコンテスト」です。プロバスケットボールでもオールスター戦などの大イベントの際にはよく開催されて、過去には日本の高校生の全国大会でも実施されていました。

ダンクに自信のある選手が、持ち時間を使って、ありえない遠くの距離からダンクしたり、くるくる回ってダンクしたり、ボールを放り投げて空中でキャッチしてダンク……いろいろなダンクを成功させて、その姿や精度、観客の盛り上がりなどを競うコンテストです。他の球技にはないおもしろさですね。

またリングにはネットがついているのですが、それを逆手に取ったプレイ(スキル)もあります。それは「バックシュート」。なんだ、小学生でもできるよ、とお思いのあなた!バックシュートは深いのです。背の低い選手ほど有効で、背の低い選手のレイアップシュートを後ろから大男がブロックする、なんていうことはよくある光景です。しかし普通のレイアップシュートをそのままリングを通過しリングの裏側から放つことで、ブロックにきていた大男の手はネットにぶつかってしまうのです。つまりゴールが高い位置にあるおかげで、背のアドバンテージを克服できるスキルが生まれたのです。

3m5cmの物語

中学生の頃、高いリングに重い革のボールを入れることが本当に大変で、走り疲れてヘトヘトの状態でレイアップシュートを打つときものすごくリングが遠かったことを思い出します(涙目)。バスケットボールのゴールの高さ3m5cmに詰まった物語は無数に存在し、このスポーツの醍醐味でもあるのです。

日本にはアメリカのように、公園にバスケットコートがあるのは珍しいですが、今はアマゾンや楽天で簡単に購入もできます。環境が許される方は一家にひとついかがですか。